品質マネジメント(お客様)

基本的な考え方

つばきグループは、企業理念「TSUBAKI SPIRIT」のもと、モノづくり企業として「高品質」の追求と品質管理を徹底し、つばきブランドの維持・向上に努めています。

品質基本方針

後工程はお客様。一人ひとりが決めたことを守り、よいものを作ります。

「品質基本方針」に込めた思いは以下のとおりです。

  • お客様重視の姿勢を改めて確認する。
  • 社内の後工程もお客様と見ることで、良品のみを次工程に流すという『自工程完結』の思想を取り入れる。
  • 「一人ひとり」という言葉により、各自が当事者意識をもってよい仕事をする宣言とする。
  • 創業時の決意である「よいものを作る」に立ち返り、新たな歴史の1ページを刻む。

ものづくりの原点「よいものを作る」

1917年、チェーンの製造を始めた創業者・椿本説三。新しい事業への高揚感とともに一抹の不安を感じる中で思い出したのが、それまで勤めていた紡績会社の社長が退職時に贈ってくれた「よいものを作れ」という言葉でした。何をおいても「よいものを作る」。創業者はこの教訓を固く心に刻み、従業員にも徹底。100年前のこの決意が、当社のモノづくりの原点であり、当社のDNAとして今日に引き継がれています。

品質マネジメント推進体制

当社グループでは、「つばきグループ品質委員会」をトップとする品質マネジメント推進体制を構築しています。
2018年4月には、その実効性をさらに担保するため、グループ全体を統括する本社部門に品質・環境推進部(現・品質保証部)を、また組織横断の実行組織として「品質担当者会議」を新設しました。
従来からの各部門での品質保証活動に加え、①第三者視点での内部監査、②グループ品質ガイドラインの策定、③組織横断の品質向上活動、などを実施。これにより品質不良ゼロを目指すことはもちろん、お客様との約束を順守する体制をさらに強化し、品質管理のガバナンス強化とつばきブランドの維持・強化を図っています。

  • グループ品質マネジメント推進体制

    グループ品質マネジメント推進体制 (2020年4月現在)
  • 品質管理体制強化のフレームワーク

    品質管理体制強化のフレームワーク

品質マネジメントシステム

当社グループでは、国内すべての製造拠点(グループ会社含む)、海外主要製造拠点において、品質マネジメントシステムの国際規格であるISO9001認証を取得。ISOに基づいた品質管理の仕組みを構築しています。

品質教育と人材交流

海外子会社での品質監査(中国・上海)
海外子会社での品質監査(中国・上海)

当社グループでは、全社の教育体系に「品質」や「改善」に関する階層別教育を整備して、品質管理のスキル向上を目指しています。 さらに今後は、品質管理のスペシャリスト育成に向け、品質保証部を中心に統計的手法などの品質専門教育や講師の育成、QC(品質管理)検定の取得推進、グループ会社からの品質研修生受け入れ実習(1~2年間)などを実施。併せて、全従業員の品質意識向上を目的とした「個人品質目標」や、「品質モデル工場」制度の導入も進めています。

2022年度の主な取り組み

第24回KAIZEN発表大会 国内外選抜チーム10サークルが改善事例を発表

出荷業務時間40%削減を実現したチェーン製造部チーム

2023年3月に「第24回つばきグループKAIZEN発表大会」を開催しました。コロナ禍、今回もWEB配信での開催となりましたが、社長メッセージ、国内外の選抜10サークルの改善事例発表に加え、ONE TSUBAKI改善提案制度の紹介を配信(一般公開)しました。審査員評価の結果、「間接業務の削減とヒューマンエラーの防止対策」に取り組んだチェーン製造部チームが審査員特別賞に選ばれました。
従業員一人ひとりが担当業務に問題意識を持ち、継続的にKAIZENにチャレンジすることが当社グループ成長の原動力となっています。

世界の自動車メーカーから品質アワードを受賞

「PWT Best Supplier」授賞式(メキシコ)

モビリティ事業では、自動車メーカーから、品質、納期、サービスに関するサプライヤー表彰を受賞しています。2022年度は、メキシコ、アメリカ、タイのグループ会社が計17件の品質アワードを受賞しました。
Tsubakimoto Automotive Mexicoは、Nissan Mexicoから「PWT Best Supplier」を受賞。パワートレイン系サプライヤー62社からQCDを総合的に評価いただき、べストサプライヤーとして選出されました。

海外拠点への品質指導にMR(複合現実)を活用

埼玉工場とチェコ工場をつないでの遠隔工程監査

世界8カ国14工場体制のモビリティ事業では、埼玉工場から海外子会社への指導員派遣や埼玉工場での実習受け入れにより、世界同一品質を支えてきました。コロナ禍で海外渡航が禁止となり、リモート会議が主流となる中、3現(現地・現場・現物)主義を踏まえたよりリアルな環境整備をと、MR(複合現実)によるゴーグル型デバイスを導入。埼玉工場と海外事業所をつないで視界と音声を共有し、あたかも目の前で作業しているかのようにリアルタイムでの動作確認が実現しました。
現在では様々な機能を駆使し、リモートでの工程監査、検査員教育、さらには製造現場の突発事故対応や工程管理等へと活用範囲が広がっています。またリモート会議と連動することにより、複数人がリアルタイムで情報共有できるなどのメリットもあります。
海外出張も解禁となり、今後はダイレクトコミュニケーションと組み合わせ、相互連携を強化していきます。

持続可能な社会の実現に向けて

つばきグループは、「動かす」分野において社会の期待を超える価値を提供し、
社会から必要とされ続ける企業となることを目指します