循環型社会と汚染防止への取り組み

つばきグループは、より少ない資源を用いて、より高い経済価値を創出するとともに、 リデュース、リユース、リサイクルの「3R(スリーアール)」を進めることによって、環境への負荷が少ない「循環型社会」の形成に向けた取り組みを進めています。

※3R(スリーアール)=Reduce(リデュース):廃棄物削減、Reuse(リユース):再使用、Recycle(リサイクル):再資源化の3つの取り組みの頭文字を取ったもの

総排出物重量の削減

当社グループでは、「持続可能性(サステナビリティ)の4原則8項目」に基づき、廃棄物(産業廃棄物および一般廃棄物)の削減と再資源化率(リサイクル率)の向上に取り組んでいます。これらの活動に加え、売却有価物を含む「総排出物重量」を独自の管理指標として設定し、当社グループの「エコ・ファクトリー認定制度」における評価項目の一つとしています。
2024年度も各事業所で排出物削減に努めた結果、生産増に伴い廃棄物は微増したものの、売却有価物がこれを上回って減少したため、総排出物は 前年度比で減少となりました。今後も、資源の有効活用とリサイクルを両立させながら、循環型社会の実現に向けた取り組みを継続していきます。

事業所別 総排出物重量 一覧

単位:t/年

2023年度 2024年度
廃棄物 売却有価物 総排出物 廃棄物 売却有価物 総排出物
椿




京田辺工場 505 8,853 9,358 402 7,808 8,211
埼玉工場 1,485 8,619 10,104 1,490 7,756 9,247
兵庫工場 147 8 154 180 21 201
長岡京工場 296 667 963 244 664 908
岡山工場 248 257 506 344 255 600



椿本カスタムチエン 150 585 735 147 614 761
椿本スプロケット 98 341 439 120 319 440
椿本バルクシステム 33 228 262 26 169 195
椿本メイフラン 70 646 716 69 584 653
椿本鋳工 1,793 88 1,881 1,920 104 2,024
ツバキ山久チエイン 45 54 100 56 56 112
国内合計 4,871 20,347 25,218 4,999 18,352 23,351

注)廃棄物=産業廃棄物+一般廃棄物

原単位 一覧

『総排出物/原単位』
2023年度 2024年度
椿




京田辺工場 0.419 0.370
埼玉工場 0.308 0.281
兵庫工場 0.147 0.151
長岡京工場 0.091 0.082
岡山工場 0.095 0.095



椿本カスタムチエン 0.144 0.137
椿本スプロケット 0.131 0.133
椿本バルクシステム 0.054 0.041
椿本メイフラン 0.207 0.173
椿本鋳工 1.203 1.316
ツバキ山久チエイン 0.028 0.032
国内合計 0.269 0.243

注)総排出物÷生産高

再資源化率の向上

当社グループでは廃棄物の低減、再資源化を積極的に進めています。2024年度は産業廃棄物と一般廃棄物を合わせた廃棄物合計が4,999tとなり、前年度比で2.6%増となりました。再資源化率については前年度をやや下回ったものの97.9%と引き続き高い水準を維持しています。
今後も環境負荷低減に向けた各事業所での取り組みを強化し、さらなる改善を図っていきます。

  • 廃棄物等排出量/再資源化率(年度平均)

    単位:t、%

    2020 2021 2022 2023 2024
    産業廃棄物 4,300 4,708 4,419 4,503 4,635
    一般廃棄物 345 412 383 367 364
    合計 4,645 5,120 4,802 4,871 4,999
    再資源化率
    (年度平均)
    96.7 96.8 97.0 98.6 97.9
  •  

    廃棄物等排出量/再資源化率

     対象範囲は国内主要生産拠点11事業所、海外は廃棄物定義が国ごとで異なるため未記載。

有害化学物質削減への取り組み

当社グループは、お客様に安心して製品を使用いただくため、有害化学物質に関する取り組みを強化しています。
具体的には、国内外の規制遵守はもちろん、製品含有化学物質の調査や、生産工程で取り扱う化学物質の削減を推進しています。

製品含有化学物質の管理

当社グループは、原材料・部品・資材の含有物質を調査し、お客さまとともに含有実態把握や許容範囲の設定を行うとともに、その継続的な削減に取り組んでいます。また、主要サプライヤーの皆さまには、有害化学物質の対象法令、物質名、基準値等を明記した「グリーン調達ガイドライン」を配布。サプライヤーの皆さまにも化学物質管理の重要性を理解いただき、使用低減に協力いただいています。

PRTR法対象物質の削減推進

当社グループでは、化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)の指定する化学物質の排出実態を調査し、生産工程で取り扱うPRTR対象化学物質の削減に取り組んでおり、有害性の少ない物質への代替を図っています。2024年度の同法関連の届出対象事業所は4社、7工場が該当しました。なお、当社グループでは、PRTR管理を「エコ・ファクトリー認定制度」の管理指標に掲げて、届出対象以外の工場も同制度の対象として、厳しく管理物質の削減を展開しています。

2024年度PRTR法対象化学物質データ実績表

単位:kg/年

事業所 物質番号 物質名 排出量 移動量 合計
大気 公共用水域 土壌 事業所内埋立 下水道 事業所外への移動
椿本チエイン 京田辺工場 348 1-ブロモプロパン 8,800.0 0 0 0 0 0 8,800
埼玉工場 87 クロム及び3価クロム化合物 69.0 0 0 0 0 35,000.0 35,069
300 トルエン 16,000.0 0 0 0 0 6,400.0 22,400
兵庫工場 438 メチルナフタレン 3.0 0 0 0 0 0 3
長岡京工場 53 エチルベンゼン 1,506.4 0 0 0 0 119.6 1,626
80 キシレン 2,144.2 0 0 0 0 169.9 2,314
300 トルエン 9,936.1 0 0 0 0 788.8 10,725
椿本バルクシステム 53 エチルベンゼン 2,688.0 0 0 0 0 328.0 3,016
80 キシレン 3,049.0 0 0 0 0 374.0 3,423
300 トルエン 1,374.0 0 0 0 0 187.0 1,561
438 メチルナフタレン 1.2 0 0 0 0 0 1
椿本メイフラン 53 エチルベンゼン 1,700.0 0 0 0 0 600.0 2,300
80 キシレン 2,400.0 0 0 0 0 800.0 3,200
300 トルエン 10,000.0 0 0 0 0 3,600.0 13,600
737 メチルイソブチルケトン 980.0 0 0 0 0 360.0 1,340
594 エチレングリコールモノブチルエーテル 800.0 0 0 0 0 300.0 1,100
椿本鋳工 412 マンガン及びその化合物 3,488.0 0 0 0 0 558.8 4,047
マグネシウム及びその化合物 2,280.0 0 0 0 0 91.2 2,371
合計 67,219 0 0 0 0 49,677 116,896

※椿本カスタムチエン、椿本スプロケット、ツバキ山久チエインはPRTR法の届出対象外です。
(注1)上表は法令に対応した数値である。

水資源の保全

当社グループは、水資源保護のため、グローバルで水使用量や水使用量原単位の削減に取り組んでいます。国内事業所では、「エコ・ファクトリー認定制度」の管理指標の下、事業所ごとに管理値を設定し、水使用量の削減を進めています。海外事業所においては、2017年度より水使用量の計測を開始し、使用量削減に向けた施策を講じています。

  • 水使用量(国内)
    水使用量(国内)
  • 水使用量(グローバル)
    水使用量(グローバル)

持続可能な社会の実現に向けて

つばきグループは、「動かす」分野において社会の期待を超える価値を提供し、
社会から必要とされ続ける企業となることを目指します