導入事例リニソート
ケイヒン配送株式会社様
3つの作業を自動仕分けにして効率化アップ。
- 【改善のポイント】
- 省力化
- 出荷精度
- リードタイム
- 取扱品目: 衣料品
- 取扱単位: ピース品
- 作業: 大量仕分
- 利用商品: リニソートS-E
事例概要
ケイヒン配送株式会社様は、首都高速横羽線東神奈川インターより約2kmの港湾隣接地に立地する延床面積2万坪強の物流センター(横浜商品センター)を活用し、通信販売・卸小売業の共同ディストリビューションセンターの運営を中核事業とされています。近隣では比類のない規模の大きさと常時500名以上のスタッフにより運営されており、多品種少量商品の取り扱いには30年におよぶ豊富な経験を蓄積されています。また、通販商品やカタログを各地配送協力会社と連携し、日本全国に配送する事業も展開されています。
【ケイヒン配送株式会社 概要】
- 本店所在地:
- 〒221-0036 横浜市神奈川区千若町3-1
- TEL:
- 045-441-2951
- センター設立:
- 昭和47年12月1日
- センター事業内容:
- 物流センター事業、配送事業、トラック運送事業
- URL:
- http://www.keihin-haiso.co.jp/
導入前のお客様の課題
【デジタルアソートシステムによる作業性の限界】
デジタルアソートシステムを利用し、商品をオーダー別または配送先に「種まき仕分け」行うシステムを運用。物量が増加し、このシステムでは対応が追いつかない場合がありました。作業バッチごとの処理、顧客ごとへの商品仕分け、商品の配送先仕分けの各工程での作業時間短縮が課題でした。
問題点
- 物量増加により既設システムだと作業時間が増えてしまう
- 作業者を増員しないといけない⇒人件費増
ソリューション
【解決策…3つの仕分け作業を自動化】
リニソートS-Eで構成される「通販物流システム」を採用し、(1)顧客仕分バッチごと、(2)顧客ごと、(3)配達地域ごとの作業を自動化。業務の滞留を生じさせないシステムとなりました。
~3階 顧客仕分バッチごと「1次ソータ」~
お客さまから注文を受けた商品は、多種多量の商品が保管されている4階ピッキングヤードより、まとめピッキングされて「1次ソータ」がある3階へコンベヤで運ばれます。この「1次ソータ」では、顧客仕分けバッチごとにリニソートS-Eで仕分け。商品が投入された後すぐに、設置されているバーコードリーダで各商品のバーコードを読み、顧客仕分けバッチごとに商品を仕分けてバケットケースに投入します。

▲ 商品投入後バーコードで商品読取

▲ 顧客仕分バッチごとに商品が投入

▲ ハンモック式シュートにより荷傷防止
顧客仕分けバッチごとに仕分けられたバケットケースは、顧客ごとに仕分けられるリニソートS-Eまで人手で運ばれます。投入口前のフロアには、顧客仕分バッチのシュート番号が貼られており、シュート番号通りにバケットケースが配置されます。
~3階 顧客ごと仕分け「ASS」~
「ASS」は、顧客ごとに商品を仕分けるソータ。1次ソータから顧客仕分けバッチの一次仕分け完了の信号を受け取ります。 モニタに表示される作業番号に該当するケースをを投入口まで運び、商品を「ASS」に投入。 作業者が商品を投入すると、リニソートS-Eに設置されているバーコードリーダが商品バーコードを読み、自動仕分けを行います。 シュート数は全部で100間口あり、商品形状にあわせて可動ストッパを動作させる仕組みを採用し、荷傷みを防止しています。大量オーダーに対応するため、1シュートに次々とオーダーを割り付ける制御方式を採用しています。

▲ 自動的にシュートから払い出しされ、空ケースを自動セット
各ヤードで仕分けが完了したケースは、自動的にシュートから払い出され、搬送コンベヤで運ばれ包装ヤードへ。 同時に自動で次の空ケースがセットされる仕組みで、シュート下に作業員を配置する必要がありません。
顧客ごとの伝票は自動発行され、各ケースに自動投入。梱包ヤードに向かうコンベヤ上にバーコードリーダを設置し、ケース側面に貼られているバーコードを読み取ります。 読み取り後、顧客宛の伝票がコンベヤ上に設置したプリンタから自動発行され、そのケースに自動的に投入されます。

▲ お客様ごとに伝票を発行し、ケースに自動投入
~3階 複合包装ヤード~
複合梱包ヤードでは商品、伝票、チラシを包装します。ケースが作業者の元に届くと、作業者はコンベヤ上にあるケースを引き込み、中の商品と自動発行された伝票を取り出します。伝票のバーコードを作業台にある固定式バーコードリーダで読み取り、お客様への送り状を発行。 商品、伝票の包装時にはチラシも投入します。投入するチラシはお客様によって異なり、伝票バーコードの読み取り時に、投入すべきチラシが入った棚の間口ランプが点灯します。

▲ 該当するチラシの間口のランプが点灯
作業者はチラシを取り、商品と伝票とともに梱包。梱包箱にお客様への送り状が記載されたラベルシールを貼り、出荷搬送コンベヤに投入します。投入された梱包箱は出荷ソータへ自動搬送されます。
空ケースはコンベヤ下にある返送用コンベヤに投入し、ASSのシュート下へ自動で戻され、セットされます。
~3階 小物単品包装ヤード~
単品の商品は、ピッキングヤードから直接、小物単品梱包ヤードへ運ばれます。
単品商品は、商品単位にピッキングし、同じく商品単位に事前発行された伝票と付け合せして包装ヤードへ供給することにより、高効率での包装を行っています。
ここでも複合梱包ヤードと同様の方法で商品、伝票、チラシを同梱し、包装します。
~1階 大型商品梱包ヤード~
機械搬送および仕分けが困難な大型商品を仕分・梱包するヤード。複合オーダーの商品は、無線ハンディにより、配分棚でお客様別に仕分けします。
単品は、小物同様、商品毎にまとめてピッキングし、伝票付け合せを行います。
2つある包装ヤードの間にピッキング・仕分けされた商品がコンベヤで作業者の元に搬送されます(コンベヤに乗りきらない商品は作業者の元に直接搬送)。包装された商品は、3階へ運ばれ、出荷ソータに投入もしくは、配送ヤードに直接仕分けられます。

▲ 単品商品のピッキング
~3階 出荷ソータ~
3台目のリニソートS-Eで構成される出荷ソータでは、包装箱を配達地域ごとに仕分け。100シュートあり、多くの配達地域に仕分けることが可能です。

▲ つばきリニソートS-Eで梱包箱を発送地域に仕分け
導入効果
~まとめ投入可能による能力UPと手作業の削減が可能~
- 顧客ごとのケースに商品自動投入
- 各シュートに空ケースが自動投入
- 伝票の自動発行とケースに自動投入
- 梱包時、顧客毎にチラシの間口が点灯。チラシ判別の時間削減
- ハンモック式シュートにしたことで大きな荷物がシュートされても衝撃が減少し、商品品質が維持される
【出荷までの流れ】


リニソートSEの特長
①7,200個/1時間、1日あたり2万オーダーを処理
②樹脂製トレーを採用したことによる省エネ化
③可変ストッパを採用。多品種の商品に対応
④シュートに次々オーダーを割り付ける制御方式採用
⑤仕分け完了時にシュートは自動でケースを入れ替える完全無人化