物を直線運動や回転運動させるために、一般には駆動源(モータなど)より減速機を経て、ローラチェーンやギヤなどが使用されます。
ローラチェーンを使用した巻き掛け伝動ではスペースが大きく、ギヤでは精密加工を要し、コスト高になるなどの問題に直面します。このような時にピンギヤ駆動が最適です。
ピンギヤ駆動は、図1のようにピンギヤ用アタッチメント付チェーンをドラムやテーブルの外周に巻付けホイルとし、ピニオンギヤの代りに特殊歯形のスプロケット(ピンギヤスプロケット)を用います。
また、直線運動の時は、図2のようにラックの代りにピンギヤ用アタッチメント付チェーンを直線に取付け代用します。 |
 |
項目 |
ピンギヤ駆動 |
巻掛け伝動 |
ギヤ伝動 |
軸間距離の制約 |
あり |
なし |
あり |
噛合歯数 |
少ない |
多い |
少ない |
速比範囲 |
無制限 |
1:7まで |
無制限 |
歯形 |
特殊歯形 |
スプロケット歯形 |
インボリュート |
噛合精度 |
普通 |
普通 |
精密 |
|
上表よりピンギヤ駆動は、
〇1:5以上の比較的大きい減速装置で
〇回転精度があまり必要でなく
〇低速で使用されるもの(チェーン速度 50m/min以下)
に最適です。 |
 |