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コンベヤチェーンの張り(テークアップ)は、強くなり過ぎないよう、駆動部の下で適当なたるみを持たせておく方が好ましい使い方です。
しかし、
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コンベヤ上で位置決めを行う |
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正逆運転が頻繁にある |
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搬送側でチェーンが押し勝手に進む |
などの場合は、チェーンのテークアップにより、チェーンのたるみをとる必要があります。一般的には、目視、手の感触で適度な張り具合を調整頂ければ十分ですが、数値の目安としては下記の通りです。
<計算方法>
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チェーン質量 |
… |
M(kg/m)×N(条数) |
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チェーンに取付ける
スラットや治具質量 |
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W(kg/m) |
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搬送物質量 |
… |
m(kg/m) |
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軸間距離 |
… |
C(m) |
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チェーン(又は治具)とレールの摩擦係数
(チェーンの戻り側(下側)) |
… |
μ |
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重力加速度 |
… |
G(=9.80665m/s2) |
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回転方向 Aの場合(正転) |
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テークアップ力 F≧{(M×N+W)×C×μ}×G/1000×2×1.2~1.5 |
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回転方向 Bの場合(逆転) |
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テークアップ力 F≧{(M×N+W+m)×C×μ}×G/1000×2×1.2~1.5 |
正逆運転のある場合は、「回転方向Bの場合(逆転)」のテークアップ力で調整ください。
ご注意) |
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上記のFはテークアップの目安です。コンベヤの稼動状況を見ながら調整ください。 |
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テークアップ力を加えた作用張力が、チェーンの最大許容張力をこえないように、あるいは適正な安全率を下回らない様にしてください。 |
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チェーンの張り過ぎは、摩耗を促進し寿命を縮めます。 |
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